あとタイトルの付け方のセンスにもなにかを感じています

 ものすごく久しぶりにコミック雑誌を購入。ジャンプスクエア12月号。ずばり久正人の読み切り目当てです。で、読んでみましたが、結論からいうと満足度は80%ってとこでしょうか。といいますのも、久先生のマンガの大きな魅力を挙げるとするならばそれは「巧みなストーリー構成」と「斬新な構図&画」ということになるのですが、とこういってしまうと実にありきたりですね(笑)。今回のマンガもやはり深い(というか込み入っている)背景が示唆されているのですが、はっきりいって読み切りでは全く消化できないんですよ(だって連載でだって未消化な部分あった感じだし)。ていうか、これって記憶の新しいところでいうと村上春樹の「1Q84」あるいは「エヴァ」的な、いわゆるシニフィアンの過剰だっけ、とにかく謎を振り撒けるだけ撒いといてその回収は敢えて行わないという、ああいうことなんでしょうか。いや、まさかね。う〜ん、要するに全然読み足りないんですよ。けど、画はやっぱりキレイでした。以前どこでだったか久先生は「見にくい画を読み解かせることに関心がある」みたいなこと(ほんとはもっと違う言い方だったと思う)をいってましたが、それには僕は100%共感しています。(この辺、佐々木敦がラジオかなんかでエクス・ポについていってた「敢えて読みにくいものを作ることによって「読む」という行為をブーストする」に近いものがあると思います。)ということで、今回も画はばっちりでした。でも、とにかく読み足りない! 是非連載を希望します。