猫の話

 酔っ払っても相変わらず。今住んでいる街に越してきた当初は「えらく猫の少ない街だなあ」という印象を抱いたものですが、それから半年ほども経つと、だんだんと猫の姿が見えてくるものです。というのは、全く知らん街に移住した初めの時分は、やっぱり大通りというか、車がぎゃんぎゃん走っているような道しか覚えがなくて、そんな道を主として通行しているのですが、そんな道に猫はいりゃあせんのです。しばらく街に慣れると、おろっ? こんなところに抜け道があったわい、なんてね感じで、そういう道にいるのです猫は。でもって、朝の通勤途中で2箇所くらい猫がいる所があって、通りがかりに目にするだけだからほんの2〜3秒なんだけど、でも、たとえ遠回りでもその道を通って猫を目にすることがたまらなく今の生活を潤していると思っています。最近、林丈二さんの猫の本を読んでいて、それがまたすごくいいのです。