きてます、きてます。

若者を見殺しにする国 私を戦争に向かわせるものは何か

若者を見殺しにする国 私を戦争に向かわせるものは何か

 買いたい本を買おうシリーズ第一弾。まだまえがきしか読んでないけど、やばい。

 仮に、いま私が普通の生活を送っているとします。サラリーマンになり、妻をめとって子どもを養い、毎日のように満員電車にゆられ、都心から離れたマンションに帰り、家族に軽視されながら、延々と続く日常をただ生かされ続ける。
 (中略)
 けれども、すでに私は普通の人生を生きることができない。そして、いまの人生を延々と続けていけば、なんの自己実現をすることもなく、ただ格安の使い捨て労働者として無念のまま死ぬことになる。そうだとすれば、「自分が持っているもの」をなんとかお金に替えて生きていくしかない。その「自分が持っているもの」が、「私自身の人生」と、この本を書く機会に恵まれたというわずかな「運」なのです。
 わずかな「運」に私自身の暴露を添えて、自分の人生を取り戻さなければなりません。
 普通の人のように、普通に生活することもできず、かといって学者先生のように客観性だけをもって文章を書くこともできない。私はそういう立ち位置にいる人間なのです。

ここでいう「普通の生活」が極めて限定された意味であることは当人の了解済みでありましょう。けれど、この「32歳、フリーター」の言葉はあまりにも切実で、5コくらい下のフリーターである私の身にも相当なウーファーで重く響いて、なかなか軽く読み進められずにいます。読了には時間がいりそうです。