上都

 相変わらず気分がすぐれない午前中、菊地成孔氏のホームページを読んで、へ〜こんなのやってんだ、ってなことを思ったが吉日、午睡後にさっそく新宿まで足をのばしてみました。損保ジャパン東郷青児美術館にて開催中の「ポップアート1960’s→2000’s」という企画展。以前よりいわゆるポップアートを観ても(大概はテレビとか雑誌で)「おもろいことやってんなあ」ぐらいにしか思わず、作品自体に心が動かされるということがなかったわたくし、本物を観れば否応にも(多重に屈折した)アウラ的なものを感ずることが出来るのでは、ひいては、このところの鬱的状態の改善の兆しに出会えるのでは、というわけです。で、結果。一巡して最後の物販でリキテンスタインの「おでかけ」のポストカードを購入後うっかり外に出てしまい、うわあ、最後にもう一回最初に戻ってちゃんと作品観ればよかったなあ、と思ったものの、まあ、こんなもんかなと(いやリキテンスタインやヴィック・ムニーズは確かに良かった)。いかなポップアートといえども、事前の知識が重要だなと。しかも、それでもどこか興奮していたのか持っていった傘を忘れてしまうという始末。現在損保ジャパン東郷青児美術館の傘置き場「H-11」のカギはわたしが所持しています。
 帰りに吉祥寺に立ち寄っていせや公園口店で一人で飲み、例によってたまたま隣りに居合わせたおっさんとちょいと喋ったりしたんだけれど、いせやの話はまた別の機会に(そんな機会があれば)。