カオスラウンジ覚え書

 有楽町まで足を運び「カオスラウンジ」を観てきました。結論としてとても刺激的な展示だったと思います。

カオスラウンジ宣言2010 http://www.youtube.com/watch?v=HpueFRzx0PY

 Google、2ch、mixiFlickrYouTubeニコニコ動画TwitterTumblr……、CHAOS*LOUNGEはネットの中で、主にアーキテクチャと呼ばれるインフラストラクチャーの変化と共に存在していた。
 そこは常に、膨大に、匿名的な想像力がうずまき、作品未満の作品、コンテンツ未満のコンテンツが現れては消える場所であり、にもかかわらず、作者性に目覚めてしまった有象無象の集う場所である。

彼らは、アーキテクチャによる工学的介入を、一度は徹底的に受け入れる。アートに神秘性などない。人間の知性も感性も内面も、すべては工学的に記述可能である。

 しかし、彼らは、アーキテクチャによる工学的介入の結果に対し、さらに人為的に介入を試みるのである。
 彼らは、アーキテクチャによって、自動的に吐き出される演算結果を収集する。そして、自らがひとつのアーキテクチャとなって、新たな演算を開始するのだ。

個々の作品がどうこうというわけではなく、この企画が意図するところ、コンセプトそのものを作品の背後に隠すことなく前面に提示しているところが潔いですね。というか、実際に自分が普段なんとなく考えていることと(というか生きているということそのもの)との問題意識の近さをビンビンと感じました。ある「回答」が次なる「問題」を含んでいるということは往々にしてありますが、今回の企画は「問題」として提示されたものがある意味「回答」そのものであったというような、そんな不思議な気分です。今後も活動に注目していきたいです。