祭り

 仕事からチャリで帰る途中に「やけに浴衣姿の女の子がいるな」と思ったら、今日はこの地区にあるナンタラ神社の祭りでした。ちょっと駅近くまで出てみたら、そらぁもう出店やらなんやらえらい人手で、え、こんな平日にこんなにはしゃいでいいの? みんな? ってくらい。ハリキリ中学生と、浴衣の女の子と、甚平のヤンキーと、両腕絵描きのヤーさんと、もう乳母車の赤んぼと、わいやわいのと祭りの雰囲気一杯で。
 しかし、僕がこんな風な、いかにも「地域の」祭りというか、特にこうした地元の祭りなんかに感じられる雰囲気そのものに魅せられるようになったのはいつからなんでしょうか。そもそも、僕はそういう地域的な地元的な空気がイヤで、あの田舎の実家をあの土地を飛び出してきたのだけれど。
 けど、僕が今のこの仕事を選んだ理由ってのが、とにかく色んな人、そのまんまその地域の人と出会いたいというか。ホントいつからだろ? 駅前にしゃがみこんでいる上下ぶかぶかジャージの若い姉ちゃんに親近感を覚えたのは? たぶん、「エリート」って言葉は今の自分にとって最も嫌悪している言葉なのかもしれません。それは大学卒業後一層強くなった感情でもあります。「あります」なんていう言葉尻がまた偉そうでイヤだけど。