There was nothing else left behind;

 勤務先の書店でユニオンとの合同企画がありまして、久しぶりにレコードを購入しました。で、そのうちの一枚というのが高石友也の「死んだ男が残したものは」のシングルなのですが、いやあ、うちに帰って聴いてひっくり返りかけました。まず構成がいわゆるA面B面がそれぞれ同曲の「その1」「その2」という別バージョンになっていて、自分が馴染みがあったのはスタンダードなギター弾き語りである「その2」の方で、以前に所属していた団体で多人数で歌ったのもまあこちらに類するものなのですが、問題なのは「その1」の方。「その1」というからにはこちらが原曲といえるのかもしれませんが、まさかその原曲がこんなにも不協和音とポリリズムが錯綜するカオティックなものだとは・・・。あまりの衝撃に三度ほど慌てて聴き返して、そして、しばし呆然として立ち上がれないほど。なまじ馴染みのある曲だっただけに、近年まれにみる音楽による衝撃。谷川俊太郎、そしてなにより武満徹。武満やっぱすげえよ・・・、なんて思ってたら「その1」を編曲したのは林光という全然知らない人だったりして。ともかくこの曲に一度でも接したことのある人は機会があれば必聴ですよ、これ。