金氏徹平展@横浜美術館

 横浜開港博Y150開幕に合わせて(っていうわけでは全然ないのですが)ようやく行ってきました。もともとこの人のことは全く知らなくて、アーティストの経歴(1978年生まれとか)やHPでの作品の画像だけを見て、期待するようなそうでもないような感じで見に行ったのですが、結論からいうとOKでした。最初に目にした「White Discharge(建物のようにつみあげたもの)」と題された氏の代表作らしい作品にはそれほど関心を惹かれなかったのですが、皮肉というか単なる僕の無知というか、金氏氏の初となるアニメーション作品を観ていてようやく金氏徹平という人の作品のことが少し理解できたような気がしました。彼の言う「空白」というものが「無意味」(あるいは「無関連」)という言葉とどう繋がっているのだろうか、とそんなことを考えました。あとこの人の作品って出来上がりよりも製作過程への想像という飛躍が実は一番面白いんじゃないかなとも。すごく大きな感銘を受けたわけではありませんでしたが、なんかとっても分かりやすく気に掛かるような、一種の矛盾めいたものを感じました。
 あと、出口を出たところで館内の方がロッカーのコインを取り忘れているといってわざわざ100円玉を持って走ってきてくれましたが、確かに自分は出口を出る直前に100円を財布に入れた記憶があり、ヘンだなと思いながらも受け取ってきましたが、これもきっと日頃の行いの報いだろうと。今日はそれ以前にさんざん歩き回っていたのであんまり気にせずに疲れた体を自宅へ自宅へとひたすら傾けました。