キック・ザ・勘九郎

 先日友人からKICK THE CAN CREWのCDを借りまして、まあ今までの自分だったらKICK THE CAN CREWなんて笑っちゃうくらい「いやー、そっち系は聴かないわ」な感じだったのですが(ちなみに最近はこれまた別の友人から借りたLuciano Cilioをよく聴いていました)、マルシェって曲はなぜかMP3で持ってたり、友人と一緒に行ったカラオケで耳にして一応曲は聴いたことがあったりで、いざCDを聴いてみるとこれが意外と良いでやんの。カラオケで歌っていた友人のノリですら「いまさらキックって逆に面白くね?」な感じだったのですが、ほんと逆に良いよ。いや、これは正当に良いよ。音として洗練されてるかとかはともかく、とりあえず雰囲気がポップであるということ、と、ラップとして歌詞が面白い。それだけでも十分良い。あと志がある気がする。解散したバンドであるからこそ一瞬の奇跡のようなキラメキが詰まっている。そして現代の若者としての同時代性。青春の追想であり生涯青春宣言でもある。音の青臭さも含めて、素晴らしいポップだと思う。これもうしばらく聴くかもしれません。