shitなのはどっちだ

 仕事帰り、電車に乗ると車両内に異様な匂いが充満しており、想像の通り、椅子の端っこに野宿者風情の男性が腰掛けておりました。すると、目の前で男性の眼にもかかわらずあからさまにハンカチを口にあてている大人がおり、自分はそちらの方に激しい嫌悪感を抱いたのです。確かに匂いは不快ではありました。けれど、不快感と嫌悪感は違うのです。あのおばちゃんが持ってたハンカチは見た目シルクかなんかのいかにも高級そうなやつだったな。考えてみると、いま月収11万くらいで4万5千円の家賃をはじめ一切の生活費をそれでまかない、なおかつ毎日これだけ飲んだくれてる俺って意外とすごいのかなと思ったりしますが、やはりこの俺も日々自己嫌悪に明け暮れているっていう点でクソのような人間なのだろうなと思ったりもしています。