パンク修理

 最近わたしは腹をたてているのです。いえ、近隣国のゴロツキ政策にでも、「あの暴言なんて言ったのか知りたい!」という野次馬な精神にでも、はたまた、巷で話題のオナクールを二度ほど試してはみたもののそれほどの効果は実感できず「なあんだ」といって諦めるかと思いきや「やっぱ冷す場所が悪いのかなあ」とか「時間が足りないのかも」といって一向に止める気配すらなく再度試みようと考えているこの自分のばかっぷりにでもなく、そう、自転車のタイヤの件なのであります。
 ここ三度の休日、わたしは一日も欠かさずに自転車のパンク修理に追われてきました。塞ぐ先から穴が開く。正確には数ヶ月前に塞いだはずの部分のパッチが端から劣化しているために、パッチの上にパッチを重ね貼るという作業を飽くことなく行わなければならないのです。こうしてパンク修理を始終行っているために当然そのスキルは見る間に上達し、破損部の早急な発見、ゴムのりを乾かすタイミング、的確な位置に置いたパッチを一切の間隙無くチューブに密着させる技術など、はっきりいって我が腕に落ち度が生じるとは思えず、これすなわち悪いのは100均で購入した修理キットの品質にあると断ぜざるを得ません。しかし、せっかく直したのに次の日見たらまた空気が抜けてるというのは想像以上に意気消沈するもので、だが今日も仕事終わりの体に鞭打って、パンクの修理を遂行しました。疲弊しきってしまいました。疲れすぎて文体がマチダコウっぽくなってしまいました。
 ……さーて、ちょっと休んだら冷凍庫から氷でもとってくるか。