春眠

 昨夜はちょっとしたミステイクの為、一晩を一人きりで屋外で過ごさねばならぬ羽目になり、春もさなかとはいえ日付をまたぐ頃には身体を熾烈な寒気が襲い、一目を忍んで物陰でうずくまったり、無闇に歩き回ったりしながらもなんとか始発を待ち、なんとか次の一日がまるごと無駄になることのない程度の時刻に帰宅できたのはいいけれども、そんなだからひどい寝不足と疲労、殊に両足の小指が腫れあがるほどに痛くて、結局今日はじっと部屋にこもることに。でもって、窓からの日差しを浴びながら、思うさま惰眠を貪ってやりました。学生時代に昼寝をしながら「社会人になったらこんな気楽なことしてられないんだろうなあ」と漠然と将来への憂鬱に駆られていたものですが、意外と気楽な午睡くらいは楽しめるものです。つまり、自分はまだれっきとした社会人になりきれていないということなのかもしれません。